中国OEMトラブル
CHINESE OEM TROUBLES
中国OEMでありがちなトラブルとは?
メーカー選びやリスク回避のポイントを解説!
近年、商品の製造を中国のOEMメーカーに委託し、日本に輸入して販売する「中国OEM」に取り組む企業が増加しています。中国OEMには、自社のブランド力を生かした商品開発ができることや、原価を抑えられることなど、企業にとってさまざまなメリットがありますが、一方で、海外委託ならではのトラブルも多く報告されています。
本記事では、中国OEMで起こりがちなトラブルやその対処法、中国で優良なOEMメーカーを探すポイントや、OEMを委託する際にリスクを避けるための発注方法などを紹介します。中国OEMを検討している方、はじめて委託する方はぜひ参考にしてみてください。
中国輸入OEMでありがちなトラブルと対処法4選
国が変われば、ビジネスの常識やコミュニケーションも変化します。日本でOEMを発注した時に当たり前としていたことも、中国のOEMメーカーとやりとりしてみると、認識が異なっていることが多く、驚くことがあるでしょう。時には、ちょっとした認識のずれが大きな損失を生むことも。取り返しのつかない事態を避けるためにも、あらかじめトラブルになりやすい事例と事前・事後の対処法を知っておくことが大切です。本章では、中国OEMでありがちな4つのトラブルと対処法について解説します。
1製造された商品がサンプルと違う
OEMでスムーズに中国のOEMメーカーでは、サンプルと量産品で材料や製造方法を変更することがあります。確認したサンプルに満足していても、量産されたものが同じクオリティであるとは限らないため、事前にいくつかのポイントを確認し、変更がないよう書面などでやりとりを残しておくことが大切です。
おもに確認すべきポイントは、「量産する際はサンプルと同じ原材料を使うのか」、「量産する際はサンプルと同じ製造方法で作るのか」、「日本企業や日本人からの委託実績があるか」の3点です。とくに3つ目に関しては、サンプルの依頼前に確認しておくのがおすすめです。クオリティの高い商品を求める日本との取引に慣れているメーカーであれば、安心して委託できるでしょう。
中国OEMトラブルを回避するには、事前の準備が重要です。行き当たりばったりで開催日を迎えるのではなく、出展の告知や、来場者の興味を引くブース作り、商談を創出するための営業トークなどを準備し、万全の状態で当日に挑みましょう。下記では、OEMで中国OEMトラブルを回避するための3つの準備について詳しく解説しています。
2見積もりと請求時の価格が違う
メーカーへの確認不足は、請求時のトラブルを引き起こすこともあります。「受託側があらかじめ説明してくれる」という思い込みは捨て、「追加費用はないか」「手数料はいくらか」など、全ての費用を細かく確認しておきましょう。
とくにトラブルになりやすいのが、見積もりと請求時で価格が変わるケースです。全ての商品を製造した後に金銭的な問題でもめることを避けるためにも、サンプル発注のタイミングで必ず、見積もりと変わる部分について質問しておきましょう。
3サイズや色を間違えて納品される
複数のサイズや色、柄などのバリエーションを発注すると、サイズや色が注文通りに届かないことがあります。まずは、発注書にミスがないかを確認し、問題がない場合はメーカーに返品を依頼しましょう。
スムーズに返品対応してもらうには、事前に納品物に問題があった際の返品対応について確認しておくことも大切です。また、そもそもミスが起きないよう、現地の作業員が理解しやすいよう、図や画像などで作業指示書を作成するなど、委託側でできる対策も徹底しましょう。
4納品物に不良品が多い
納品された商品に不良品が多く、当初の販売計画に悪影響が出てしまうケースも、よくあるトラブルとして挙げられます。国内に輸入した後ではリソース面でもコスト面でも大きな損失につながってしまうため、要注意です。
事前対策として、まずは検品の徹底を約束してもらいましょう。万が一、それでも届いた商品の多くが不良品だった場合は、不良品分を返金してもらうか、再生産してもらう必要があります。メーカーが対応を曖昧にしたり、何度も不良品を納品してくる場合は、早い段階で他のメーカーに切り替えましょう。
中国のOEMメーカー選びでチェックしたいポイント
中国OEMで不要なトラブルを避け、スムーズに取引を行うには、優良なOEMメーカーを見極める必要があります。本章では、中国のOEMメーカーを探す際にチェックすべき4つのポイントを解説します。
1
日本取引専用の窓口があるか
日本からの委託が多いメーカーは、日本専用の取引窓口をもうけていることが多く、言語の違いによるコミュニケーションミスが起きにくいというメリットがあります。万が一トラブルが起きた際も、日本語対応できるスタッフがいれば、スムーズに解決できるでしょう。
2
正式発注前のやりとりや
評判に不安がないか
「極端にレスポンスが遅い」「コミュニケーションが取りづらい」「見積もり提出のスケジュールを守らない」など、正式発注前のやりとりに少しでも不安があるメーカーは、委託を避けるのが賢明です。また、やりとりに問題がなくても、過去に日本企業とトラブルを起こしているなど、悪い評判がある場合は、発注後に問題が起きる可能性があるため注意しましょう。
3
品質管理体制はしっかりしているか
メーカーの品質管理体制は、納品される商品のクオリティに大きく影響します。また、品質管理体制のしっかりした工場は、コミュニケーションや納期など、他の対応においても優良な工場である可能性が高いため、ひとつの選択基準として参考にしてみてください。
中国OEMでのリスクを避ける
発注のポイント
コミュニケーションが難しい海外との取引では、たとえ優良なメーカーを選択したとしても、ちょっとしたすれ違いからトラブルが発生することもあります。そこで本章では、取引を進める段階でリスクを避けるための4つのポイントについて解説します。
1
見積もりは最小ロットで比較する
メーカーとのトラブルに発展しやすいのが、価格交渉です。リスクを最小限にするために、初期の見積もりは最小ロットで、複数の業者に依頼しましょう。
2
実際に製造現場を確認する
日本対応窓口があるメーカーでも、電話やメールのやり取りでは正確に伝わらないことが多く、「実際に発注してみたら、事前の話と違った」というケースが少なくありません。商品の製造を正式に委託する前に、工場に直接出向き、製造環境や検品・品質管理体制を自分の目で確認しておくことをおすすめします。
3
優秀で誠実な通訳を探す
中国OEMを成功させるために欠かせない存在が通訳です。中国語と日本語に長けていることはもちろん、中国のビジネス文化や製造業の事情に熟知していること、こちらの要望を理解し、正確に伝えて粘り強く交渉してくれる通訳を見つけることが、ビジネス成功のカギとなるでしょう。
4
予備の工場を確保しておく
中国は原材料の価格変動が激しいため、製造コストも変動しやすい傾向にあります。価格が変動した際、メーカーから出された見積もりが妥当なのかを確認するためにも、予備の工場を1〜2社確保しておき、見積もりをとって比較してみることが大切です。
【まとめ】中国OEMを成功させるには、慎重なメーカー選定やリスクヘッジが不可欠!
中国OEMは、日本とは異なるビジネス習慣や言語の壁などの問題から、メーカーとトラブルになる日本企業が多く見られます。優良なメーカー探しやリスクヘッジを考えた取引で、極力トラブルを避け、ビジネスを成功させましょう。
はじめてOEMを導入するのであれば、品質管理やサポートへの安心感がある国内OEMがおすすめです。OEMパートナーは、雑貨や生活用品を中心としたOEMやODMをご提供します。豊富な実績とノウハウで、安心してオリジナル商品の製造をお任せいただけるほか、納期やご予算に応じた柔軟なご対応も可能です。自社商品の製造にお悩みの担当者の方は、お気軽にお問い合わせください。